Bad Clue

全2回配信されたGoing Seventeen 2020 EP.34,35 “BAD CLUE”があまりに凝りすぎていて面白かったので、考察というほどでもないのですが、気づいたことのメモと、自分的な結末をまとめたいと思います。
2回だけではもったいないので、願わくば50週くらいかけてやってほしい（1年！）

そもそもGoing Seventeen（ゴセ）とは何ぞや？
セブチのYoutube無料コンテンツ（VLIVEでも配信）。ほぼ毎週月曜日、だいたい22:00頃更新される。1エピソード約30分。インドネシア語・スペイン語・タイ語・ヒンディー語・英語・韓国語・日本語の7ヶ国語字幕付き（昔のゴセは字幕無しのものも有り）。
2017年から始まり、当初は撮影現場やツアーの舞台裏、プライベート密着などブイログ的なコンテンツだったが、2019年の「企画プレゼン大会」企画を皮切りに、「自主制作バラエティコンテンツ」にシフト。（歌手セブチの裏側については、同じくYouTubeコンテンツ「INSIDE SEVENTEEN」に移行。）
2019年末のアイディアフラッシュ企画で出たアイディアを元に、2020年は毎月1人メンバーがホストとなり、様々なゲーム等を行う。企画毎に変わるGoing Seventeenロゴが見どころ。OP・EDソング、2019年はOP映像はメンバーの自主制作。
2020年、特にコロナ以降、明らかに番組のテンポと充実度、クオリティが上がっており、8月の納涼企画「EP.27 술래잡기（鬼ごっこ）」は400万回再生されている。

ネタバレ無しで見た方がぜっっっったいに面白いので、まずは見て欲しい…お願いだから…。

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ストーリーの前に、ゲームについて

• 「そして誰もいなくなった」がベース（招待客が全員悪事を働いている、殺されるたび消える人形、犯人含めて全員が死ぬ等）。
• ニケ像（サモトラケのニケ）。NIKEのマークのモチーフは有名な話。ニケは勝利の女神（勝利を告げる女神）。ローマ神話のヴィクトリアと同一視される。

• bSK会長パク・テサン名義の招待状でパーティーと称して集められた12人の内、犯人が1人おり、犯人を突き止めなければ1人ずつ順に殺されていくことがアナウンスされる。
• 「そして誰もいなくなった」になぞらえるなら、招待状も虚偽のものである。
• メンバーはそれぞれ、自分のキャラクターの簡単なプロフィールと経歴、一部の相関関係を知らされている。どこまでキャラクターに沿った発言なのかわかりにくい（設定に忠実なウォヌやジョンハン、うっかりしがちなソクミン、ミンハオ、ディノなど）
• メンバーは入場前に殺されるメンバーの順番を予想し記入している。それを指示しているのはパク・テサン名義である。

• 電気が消え、真っ暗になる度に一人ずつ殺されていく。
• 誰が犯人なのか、最後までメンバー全員が知らなかった。また犯人は最初から決められていたものではない？（ただし全員殺すほどの動機があるキャラクターは限られているので、ある程度のストーリーは決まっていたものと思われる。たまたま自分の名前を最後に書いたミンギュが犯人に選ばれたのか？）
• #2、ミンギュの「それを知ったら僕らが不利だよ。犯人が有利になる。自分じゃないって言えば済むんだから。」の発言も、自分が犯人という自覚が無いため（はっきり答えないジョンハンがむしろ怪しい）。
• メンバーはそれぞれミッション（役割）を与えられているらしい。
  スンチョル：パソコンで何かを探す。
  ジョンハン：何かを探す（ジュンギの手紙？）
  ジス：録音機（ただしゲーム中には使用せず。忘れてた？）（ソクミン・ウォヌ・ジスの会話が録音されたもの。仲間と思われたが、いざという時に何らかの証拠として使おうとしていた？）
  ジュン：ジュンギの自殺・ミンギュの精神疾患・ソクミンが次男本人であること・会長の虐待等パク家の内情の真実を保証する
  ホシ：ジョンハンに母が死んだことを知らせ、会長への憎悪をけしかける役目？ゲームをかき乱す役目？
  ウォヌ：ソクミンと共に遺言書を差し替える
  ウジ：スンチョル、ディノの会合を証言
  ミョンホ：？（ソクミンの仲間として働く？）
  ミンギュ：何かを探す。睡眠薬・精神疾患により発言の真偽をかき乱す。
  ソクミン：偽造した遺言書を差し替える
  ハンソル：ミンギュについての証言
  ディノ：ホシを疑う？パソコンを持ち去る（何らかの証拠隠滅？スンチョルとは手を組んでいるはずだが）
• 派閥
  パク・テサン派：ハンソル・ウジ・（ウォヌ）
  スンチョル派：ディノ
  ソクミン派：ウォヌ・ジス・ミョンホ・（ジュン）
  ミンギュ・ジュンギ派：ジュン・（ホシ・ハンソル）
  独立：ジョンハン

▶推測できること

• マフィアゲーム（人狼ゲーム）のように、犯人のターン↔市民のターン、と機会が均等にあるわけではなく、犯人を立証する方法は明言されない。
  →このゲーム自体、11人が殺されるストーリーは避けられないものである。

▶疑問

• 最初のアナウンスは誰の声？（Don’t lieやマウスバスターズ同様、変声したゴセPDの声ではあるが、このゲーム内にメタ要素が無い以上、登場人物の内の誰かと考えるべきなのでは。）
  会長の家で開催されていることを考えると、孫ミンギュ・秘書ハンソル・執事ジュン、または探偵ウジあたりが怪しいか。
• 「犯人」とは、何の犯人なのか。
• 11人殺しと、会長殺しの犯人は別人の可能性。共犯者もしくはお互い知らずに別々の殺人を計画していたのか。
• ミンギュの「なぜ誰もこの家を出ようと思わなかったんだ？」発言。このゲーム中という意味なのか、登場人物の今までの人生という意味なのか？なぜ他人事なのか。
• ジョンハン、ジュン、ウジ、ミンギュ、ハンソルの悪事がはっきりしない。全員悪事を働いていたとするならば、それを予測することでわかることがある？
• スンチョルはなぜパーティーに会長が来ないこと（＝死んでいることも？）を、不仲にもかかわらず知っていたのか。

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ジョンハンに関すること

一夫多妻や公認の愛人がいる人（主に社会的地位と金がある男性）にとって、第一夫人や正妻は政治的・公的な結婚（政略結婚）の場合が多く、対して第二・第三夫人や側室は若く美しく、寵愛を受ける場合が多い。ユン・ジョンビンはジョンハンの母ということもあり、誰もが「美しい女性だろう」と想像する（またソクミン43歳、ジョンハン29歳、ソクミンに兄がいることからも、正妻に比べジョンビンはかなり若い女性であることがわかる）。
それゆえ当初、会長によるジョンハンへの寵愛は、ジョンビンとの愛の結晶という理由なのかと思ったが、会長は無情にも病気のジョンビンの治療を放棄し死亡させた。また、ジョンハンを会社に縛り置くためという理由で、ジョンビンの死亡をウォヌ医師に隠蔽させた。

▶推測できるルート

1. 会長が寵愛していたのは優秀で若い我が子「パク・ジョンハン」そのもの。
2. 会長は極めて冷酷な人物であり、人をコマとしか思っていない。この場合、「寵愛」は何を意味するのか。

▶疑問

• 母はユン姓なのに対し、ジョンハンはパク姓である。ジョンハンはパク家に既に養子に入っている？「貧しかった」という発言から、暮らしは別々だったことがわかる。
• ジュンギ・ソクミン兄弟に酷い虐待を続けていた会長だが、ジョンハンも虐待を受けていた可能性は無いか。
• ソクミンとの対面時、「優しいですね」「普通こういうの嫌がるんだが」の発言。不仲を匂わせている？
• ジョンハンはパク姓・同じグループ会社の社員でありながら本当にソクミンと初対面なのか？（どちらかが設定をうっかり忘れてた可能性もアリ）
• ジョンハンが母の死亡を知ったのはホシ記者に伝えられた時？であれば、会長殺しはジョンハンの仕業ではないはずだが、メンバー全員ジョンハンだと推測していた（ジョンハンの言動が怪しすぎるせい＝これが役割？）。もしくは既に母の死を知っていた可能性もあるが、嫌いな父に金の無心をしたことを考えると母を愛していたはず。
• 父を「嫌い」と思える程度には父に関しての感情があること、父の元を訪ね金の無心をしたことから、それ以前にもある程度の面識があったことがわかる。
• 母の話をディノに聞かれるのを阻止していたのはなぜか。話を聞いたディノがあっさり去って行ったのはなぜか。（なぜか…。）
• 死んだ後のディノの言う「ホシとジョンハンの相関図」とは？
• 半年前からbSKに入社したジョンハンが任される「重要業務」とは。まともな業務ではなさそう（違法な処理等？）

ジュンギに関すること

▶疑問

• ジュンギ・ソクミンの母の存在は一度も話に出ない。
• ジュンギの自殺or他殺が結局明らかにされない。死んだはずのジュンギ名義の復讐の手紙が届くことについて、会長は”いたずら”としているものの疑問には思っていない。恨みを買っていた自覚はある。その原因は殺し（他殺）or虐待（自殺）どちらでも成り立つ。ホシ記者は会長が殺したことを記事にすると脅して多額の金を貰っているので、他殺の線が有力なのでは？（会長はいたずらの犯人を金目当てのホシ記者だと予想）。ただホシ記者は自分が虚偽の記事を書くことがあるのを証言しているので、ジュンギ殺しの記事の信憑性は定かでない。
• 他殺が事実の場合、自殺を主張する人物の目的は何なのか。真犯人を隠蔽しようとしている？
  →自殺を主張する人物：ミンギュ（自殺を目撃）・ジュン（ミンギュの目撃を知っている）・ハンソル（目撃により精神疾患を患ったことを証言）。ジュン・ハンソルは何かを隠蔽していることが”悪事”？
• と思ったら、会長の日記に「ジュンギが自殺したと”わかった”時」の記述。
  →自分が殺したと勘違いをしてホシに金を渡したが、後日自殺だったことがわかったのか？（↑の3人が何かを証言した？）
• 自殺だった場合、本当に虐待が原因なのか？子供の頃ならまだしも、息子がいるほどの年齢になってまで蝋で身体的虐待を受けていたとは考えにくい（精神的・社会的に追い詰められていた可能性はアリ）。

ホシに関すること

• 会長と副会長の間柄やソクミンを知らないはずは無いが、この場でわざと聞いた？

• ホシが言う「皆さんご存知の例の事件」「パク会長のこの件」とは何のことか。

ハンソルに関すること

• ハンソルのみ、入り口のドアではなく後ろのサロンから入ってきた。この家の人物だから？
• 会長の指示でスンチョルを殺すために殺し屋を雇った。
• 「クリーニングサービス費」として1億ウォンを前払いで受け取る書類を決裁している。

• ハンソルは殺される前に何を伝えようとしたのか。

• ハンソルはミンギュを疑っているが、ミンギュを大切に思っていた（ジュンギを慕っていた）ために疑いを口に出さなかった。
• 父が自殺したミンギュに対して「申し訳なさと罪悪感を感じていた」ハンソル。ジュンギの自殺を止められなかったことに対する後ろめたさ？ハンソルは何をどこまで知っているのか。

ウジに関すること

• 最後の入場。今回のゴセのホスト。「調査」として11人を招集した可能性？

ミンギュに関すること

▶疑問

• 会長に経営の勉強をしろと言われていたミンギュ。精神疾患がある孫に、しかも会長は家族には相続させないと言っていたはずだが、ミンギュに継がせようとしていた？もしくは何か別の意図があるのか。
• ここまででわかっている会長の冷酷な人格と、「財産を社会に還元する」と言っているのが違和感。どちらかがミスリード？
• なぜ部外者であるウジ探偵がミンギュの所見書を持っているのか。またそれをパク家の人の前で堂々と出しているのか。
• ミンギュが紐で縛られるのを異様に嫌がるのはなぜか。自分が犯人であるとなんとなく気づいている？

• 20歳の大男だとは言え、一人で11人以上の殺人を実行するのは可能なのか？
  →協力者の可能性は無いか。

▶エンディングについて。

ここで一度電気が消える。

ここで再び電気が消える。

さらに再び電気が消える。

• 最後、ゲームが終わったミンギュは「俺自身も結局殺した」「自分を殺してジュンギになったんだ」と話す。
  →「ミンギュが死んだ」のは事実。ミンギュの人格が、ジュンギの人格に支配され、本人の自覚が「ジュンギ」になったと思われる（体はミンギュ、心はジュンギ）。
• 1回目の消灯でミョンホが、2回目の消灯でミンギュが死に、3回目の消灯で…。

• この世に生き残ったのがミンギュ（ジュンギ）とスングァンという事実…。

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まとめ

ミンギュが生まれながらに猟奇的な（サイコパス）気質があり、父を殺し、祖父がそれを隠蔽しようとしたことで自殺or他殺が揺らいでいる。最終的に関わった全員を殺した…みたいなオチだったら最高だな、と思ってたんですが、10代ならまだしもジュンギ死亡時はミンギュ5歳なので、その線は薄いのかなと…
また、診断書ではなく所見書なのはなぜか。ミンギュは本当に精神疾患（解離性同一性障害）なのか？という疑問もあったのですが、最終的にやっぱりミンギュが二重人格なのは事実だった（最後の報道と、「俺も死んだ」発言の答えが見えたので）。

シリアルキラーのWiki読むのが好きなのですが、猟奇殺人犯も「自分の犯した殺人がトラウマになることがある」んですよね。勝手な話ですが。
ミンギュの父殺しの線がまだ諦めきれない自分がいます。ミンギュがサイコパスなら（てか復讐とはいえ11人も殺せるなんて、そうとしか思えない）「そして誰もいなくなった」のように、自分の殺人への強い衝動＆好奇心と、父への愛情で板挟みになっていた可能性もあるんじゃないかと。
そう考えると集められた11人は「ジュンギに酷いことをした人」「ジュンギを搾取してた人」なのかなー。ひい、まだまだ考えられるルートがありますね…。

今確認したら、ホシくんは「会長の虐待のせいでジュンギが自殺した」ことをネタにゆすってたって書いてましたね（#1の最後）。ホシくん、設定の紙、見間違えたのかな？？泣

「そして誰もいなくなった」をベースに、犯人が二重人格で生存ルートというオチをねじ込むあたりに、スタッフに相当なミステリー好きがいるとみえる。てかしっかり作家入れてるんだろうなー。そしてめちゃくちゃ強めの変態ですよ。ジョンハンの設定で本当にそう思った…。納涼企画もかなり怖かったし、2020年ゴセのクオリティが高すぎる。そしてこの次の週の「SEVENTEEN INSIDE OUT」ですよ。ほんと感情が迷子。

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セブチメンバー間の、信頼と愛情が大前提としてあるからこそのゲーム下での疑い合い・探り合い・感情のぶつかり合いが最高でした。性格や思考が垣間見えますよね。これ、本当にお金がかかっていてももっと面白かったのかも（遺言書の偽造に成功したらソクミン・ウォヌ・ジスが賞金もらえるとか）（メインの殺人事件以外に、いろんな欲が絡み合う）（くぅ〜。すごいコンテンツだなこれ…）

Bad Clueを見よう！

みんなで繰り返し見よう！再生回数を上げて、第2弾を期待したい（泣）うちのセントフォースちゃんの役どころも気になりますので…（ゲームにガチになりすぎて、ムキになるスングァンの顔が、見える…見えるぞ…。）