クリスチャン・ルブタンのパリファッションウィーク、2024年3月に行われた “The Loubi Show V” (Women Fall/Winter 2024) と、9月に行われた “Paris is Louboutining” (Women Spring/Summer 2025) にスングァンが招待され、参加しました。


気づけば4年経っていた私のスングァンオタク人生の中でも、かなり予想外で刺激的かつ喜ばしい出来事だったので、経緯をまとめます。
まず、私含め、多くの人が正直なところ感じるのが「なぜ、ルブタンがスングァンを?」という疑問だと思うのですが……、その辺りも考察してみました。
クリスチャン・ルブタン (Christian Louboutin) とは
設立30年超の、女性靴をはじめとした革製品、ウェア、コスメ等のラグジュアリーブランド。世界的に絶大な知名度と人気のある靴ブランドのひとつ。ルブタンのアイコンでもある “レッドソール” は、クリスチャン・ルブタン本人が、ハイヒールの底に赤いマニキュアを塗ったアイディアが元になっている。




創業者クリスチャン・ルブタンはパリに生まれ、3人の姉妹と共に育つ。美術館に掲げられていた「寄木細工の床に傷をつけないよう、女性はスティレットを履かないように」という看板がきっかけで、10代の頃から床を傷つけないハイヒールを、そしてナイトクラブのダンサーのための靴のデザインを始めた。
ルブタンは女性のためのブランドで、クリスチャン・ルブタンのインスピレーションの源は常に女性である。
ドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』などで華やかに登場するルブタンのレッドソールですが、私がルブタンをはっきりと認識したのは、2013年の映画『イノセント・ガーデン (原題:Stoker)』を観た時でした。『オールド・ボーイ』や『お嬢さん』で有名な韓国人映画監督パク・チャヌクのハリウッドデビュー作でもある、美しいサイコスリラーです。
主演のミア・ワシコウスカ演じるインディアが、18歳になるまで、毎年誕生日にサドルシューズをプレゼントされます。ワンピースにサドルシューズを合わせるコーディネートが、彼女の性の未開花みたいなものを表しているのですが、18歳の誕生日、サドルシューズではなく、ルブタンのレッドソールのハイヒールがプレゼントされます。その靴にインディアが足を通す瞬間が非常にエロティックなのですが、私の中ではそれがルブタンの印象の大部分を占めます。

ルブタンの愛用者は『イノセント・ガーデン』に出演するニコール・キッドマンをはじめ、カトリーヌ・ドヌーヴ、マドンナ、ケイト・モス、アンジェリーナ・ジョリー、ビヨンセ、レディー・ガガなど世界中の有名なセレブに数多く、レッドソールは女性が憧れるものの代名詞なのではないでしょうか。
ルブタンを表現する形容詞は、セクシー、ラグジュアリー、エレガント、華やか、美、情熱、大胆、革新などでしょう。ブランドがもつこのイメージと、ヘルシーキューティー果汁美な元気みかん・スングァンがどう結びつくのか……?というのは、後で考察していきます。
ファッションウィーク
パリ・ミラノ・ロンドン・ニューヨークの4都市を中心とするファッションウィークは、メンズとウィメンズが別の期間に開催されます。
- 1〜2月:秋冬メンズコレクション
- 2〜3月:秋冬ウィメンズコレクション
- 6月:春夏メンズコレクション
- 9〜10月:春夏ウィメンズコレクション
ルブタンはプレタポルテがメインのブランドではないので、厳密にはパリファッションウィークには含まれず、「PFW (ウィメンズ) の期間に合わせて自身のコレクションを発表している」という体裁のようです (なのでPFWのスケジュールに含まれていないことが多い)。全身のルックを見せるためにモデルがランウェイを歩く所謂“ファッションショー”ではなく、文字通り“ショー”をプレゼンテーションする。
そういう背景もあって、むしろルブタンのショーがPFWの中で独自性を放っているのだな、と、スングァンに導かれるまま2回のショーを見て思いました。
2024年秋冬コレクション
2024年冬の各コレクションには、ミンギュ (DIOR)、ドギョム (BALLY)、ジョンハン (Saint Laurent)、ホシ (DIESEL)、ディノ (OFF WHITE) がお呼ばれ。他のメンバーも各ブランドのイベントに出席したり、雑誌のお仕事があったりなど、それぞれラグジュアリーに活躍していました。
そんな中、うちのスングァンはと言いますと……


バレーボール観戦していました。



いつもの調子で、真剣にバレーボールを観戦していました。
みんなオシャレ仕事しているのに、スングァンだけプライベートで大田正官庄レッドスパークス!!というのがスングァンらしすぎて面白すぎて、こんな画像を作って遊んでいました。

スングァンにもいつかファッション仕事が来たらいいなあ……と夢見つつ、まあもう少し遠い未来かな、となんとなく考えていた頃。
ふいにこんな情報が回ってきました。
え……、
ルブタン……????
スングァンは私服は数千円のTシャツとか適当なスリッパとかスポーツウェアとかミンギュにディスられるおじさん臭いダウンジャケットとかばかりですが、衣装ではハイブランドの服を着ることはよくあるので、どこかのブランド×スングァンの妄想はできていました。
が、まさかあのクリスチャン・ルブタンとスングァンが結びつくとは思っておらず、普通にオタクの願望が作り出した集団幻覚だと受け止めました。
だってルブタンとスングァンとか、現実だとしたら嬉しすぎて訳がわからない。理由もわからない。
なぜ……?美脚なのがバレたのか……??
ちなみに私が「あったらいいな」と思っていたのは、BODEとかLOEWE、AMIRI、AMI PARIS、JACQUEMUSとか。むしろハイブランドではなくスポーツ系とか、もういっそバレーのレポーター仕事来い……!と思っていたくらいです。








BODE着てるスングァン本当に似合っててかわいい。BODEはハリーのイメージも強いし、親和性高い気がする。
まさかまさかのルブタン。が、現実味を帯び始めたのは出国ライブの予告が出た頃。
そして本当に、ルブタンに身を包んだスングァンが、早朝の仁川に──……。

え?





えっ、これルブタン?
ルブタンさん、この方向性、合ってる?
私の知ってるルブタンとは全く違うんだけど……。すごいカラフルだし、あまりにもかわいすぎない……?




しかもめっちゃ通常通りぶりっこしてる。ジョンハンはサンローランから「ハート禁止令」が出されてたようだけど、ルブタンは許してくれたんだ……??
相変わらず、各メディアからめためたにかわいがられているウリブー。




そんなこんなで若干緊張の面持ちでパリに出発したスングァン。






そしてパリの街角に出没。
これもルブタンなんか……?かわいすぎる。スングァンのシグネチャー・半ズボンをここでも。










その夜、ついにルブタンショーにうちのぷや太郎が……。












ひゃ〜〜…!!


ショー会場でも全然ハート許可。

そして会場で撮影された動画も上がってました。




スングァンが……っ、レッドソールを……!! レッドソールを…………っっ!!!(悶)



















The Loubi Show V
2024.03.04
会場は、若きクリスチャンが拠点にしていたパリ・モンマルトルの丘のふもと、ピガール地区にある著名なコンサートホール「ル・トリアノン劇場 (Le Trianon)」。ピガール地区は9区と18区に広がる、ムーラン・ルージュをはじめキャバレーやナイトクラブが立ち並ぶ歓楽街・風俗街。
ショー全体のディレクションと振り付けを、若くて才能のあるフランス人振付師レオ・ウォークに一任。ストリートヒップホップとコンテンポラリーダンスを組み合わせた振り付けで、人生の不確実性を受け入れる美しさ、今の瞬間への慰め、快楽、希望そして命への深い感謝の瞬間を表現。
舞台美術は著名なフランス系アメリカ人ビジュアルアーティストのジャン・メルカ。サウンドはパリで活躍するデュオ「アガー・アガー」による、フレンチポップと電子音楽をブレンドした音楽。
そしてクリスチャン ・ルブタンは、2024年ウィメンズ秋冬コレクションを、ギリシアやローマ建築における「ペリスタイル」と呼ばれる列柱郭で披露しました。


(確か) 翌日、ブティックを訪れたスングァン。








パリカラットに「じゅて〜む」と言わせられて、照れてモジモジしてました。






































帰国後、スングァンのVlog「プイログ」がアップされました。











2025年春夏コレクション
半年後、またファッションウィークの季節がやって来ました。
またルブタンが呼んでくれたらいいなあ……、いやでもそんな奇跡が2回も起こらないか……、いやでもでもまた呼ばれたらどうしよ……。
と一人で考えていたオタクを笑うかのように、さらっと上がる「スングァンPFW参加」の記事。
なんで……なんで2回も呼んでくれるの……?ありがとう……(誰なの?)
同日にロエベにお呼ばれしたクプスと同じ便で、スングァンは再びパリへ。


いや……、いやいや💦


かわいさに拍車かかっとる。
もう一回聞くけど、ルブタン、これ合ってる?
てか本当にルブタンでこのコーデ、可能??
あと、前日まで茶髪だったのに、いきなり金髪で登場してオタクは動揺しました。
ブリーチ時間かかったろうに……スングァンもスタイリストヌナもお疲れ様だよ……。








2回目でちょっと慣れてきたのか、前回よりは余裕が見えます。




ハート全然OK界隈






そして今回も、パリの夜、ショー会場に登場したスングァン。



前回のシャツを合わせたマスキュリンなスーツコーデとはまた違い、ノーカラーのインナーとボディラインにフィットするベルベット地のスーツが、大人っぽくラフかつゴージャスでセクシー。綺麗よ……スングァナ……。








SEUNGKWAN SEXY…









黒・赤・金のコーディネートめちゃくちゃ美しいです。おしゃれ〜!








スングァン横顔コレクション
















そして何と言ったって、この日一番テンションが上がったのはこれです。

Chloe x Halle & BOO…!!!



スングァンが人生で一番、Beyoncéに近づいた瞬間だったのではないでしょうか。


















Paris is Louboutining
2024.09.27
今回のショーは、高級ホテルも併設されるパリの伝説的なスイミングプール「ピシーヌ・モリトール」で開催。
シュールレアリスティックな色彩と水の表現で知られるアーティスティック・ディレクターのデヴィッド・ラシャペルと共同で創作し、ブランカ・リーが振り付けを担当。フランスのアーティスティックスイミングオリンピック代表チームが初めてヒールを履いてパフォーマンスを行いました。
大胆に水を使ったショーは、鮮やかな投影、照明や噴水の演出も相まって、1930年代ハリウッドのウォーターバレエを彷彿とさせる華やかさ。
巨大なハイヒールを滑り台にする遊び心。水中のキスの官能。水底から足が湧き上がることにより、水面に映えるレッドソールに、アーティスティックスイミングとの親和性と必然性に気が付きます。
リアーナやアギレラへの楽曲提供もするクィアなシンガーソングライターのLPが登場し、’Lost On You’ を演奏しました。





























WKOREAが動画&特集を組んでくれました。レッドソールにフォーカスした極端な広角&舐めるような煽り画角の動画が、変態じみてて最高です。
パリにて、ブ・スングァンの昼と夜
9月27日、濃い闇が舞い降りた夜9時、SEVENTEENのブ·スングァンがクリスチャン·ルブタン·ショーのためにホテルを出た。 ブ·スングァンがショーを待っていた昼のホテルから彼の名前を熱烈に叫ぶ夜のショー場まで、Wはクリスチャン·ルブタンを着用した彼の足について行った。







なぜルブタンは2回もスングァンを呼んでくれたのか?
すみません、興奮のあまり長くなってしまいました。ここからが本題です。
先にも書いた通り、ルブタンのもつブランドイメージと、スングァンのもつタレント/インフルエンサーとしてのイメージは、あまり合致しません (そもそもスングァンというアイドルはファッションインフルエンサーとしての性格ではない)。
例えば、K-POP勢からは前年の2023年秋冬に、ヒョナが参加していました。ヒョナは独自のセクシーさ大胆さも相まって夜のパリにすごく馴染むし、インフルエンサーとしての存在感・影響力も絶大で、ルブタンとの相性がものすごく良いことは一目瞭然です。
なのに、なぜ、ヒョナとも全然違うイメージをもつ男の子スングァンを、ルブタンが1回のみならず2回もショーに呼んでくれたのか?
※DIVAとしてのマインドは共通していますが……
そもそもスングァンの魅力は、一言で説明するのが難しいくらい、とても多面的。
ものすごくキュートでかわいいのに、フェミニンなわけではなくしっかり成人男性。大胆なようで、実は繊細。自信たっぷりかと思ったら自己肯定感が低い、なのに人を守るためには敵を作るのも厭わない、とか。
我々オタクは時間を掛けて鬼ほど動画や写真を見た上で、スングァンのそのひと目じゃわからない、多層レイヤーが重なる奥深い魅力とギャップに、見れば見るほどハマっていく。
初見で良さが伝わりにくいアイドルだなあといつも思います (そこが良い) (しみじみ)。
コンサルお姉様が元々スングァンのファンだったのかもしれないですが、それを他人に説明して、納得を得て、実際に形にするって、「好き」だけじゃどうにもならないものすごく技術のいる仕事。
ルブタンというブランドのマーケティング的に、もしくはブランディング的に「K-POPアイドルの中からSEVENTEENスングァンを招待する」ためにどう根拠を示し、2回のショーに至るまでに何が起こっていたのかというのを、粘着オタクは考えるわけです。
ブランドストーリーから読み解く
ルブタン公式サイトには、ルブタン本人の生い立ちからブランドの歴史、技術、理念などが細かく描かれています。スングァンには直接関係無いところですが、胸に響く文章がいくつもありました。
ルブタンの作品はどれも、見知らぬ者同士を恋に落ちさせるような、強い誘惑の空気を漂わせている。
欲望は単なる優先事項ではなく、創業の理念そのものである。
そのデザインひとつひとつで、誘惑に身を委ねることを真の芸術へと昇華させる。
彼にとって人生は壮大なランウェイにすぎない。だからこそ、単に歩くのではなく、踊ったり気取って歩くことに意味がある!
クリスチャン ルブタンにとって、多様性は無限のインスピレーションが湧き出る泉である。ルブタンのデザインのひとつひとつは、あらゆる立場の人々が自由に、そして完全に自分を表現できるようにすることを目的としている。
特に最後の2つなんかは、スングァンとの親和性を感じてちょっと泣けてきます。
沿革を見てみると、女性のためのスティレットヒール (ピンヒール) を作り続けてきたルブタンが、正式にメンズシューズを発表したのは2009年、シンガーソングライターMIKA (ミーカ) のツアー衣装用のシューズを制作したのがきっかけでした。フランス植民地だったレバノン出身でパリ・ロンドン育ちのミーカは、自身がクィアであることを公表しています。また3人の姉妹がいることもルブタンと共通しており、色んな縁を感じさせる人物です。

そして2022年、ルブタンは新しい試みとして、「ルビファミリー」を開始しました。従来のウィメンズ・メンズに加え、キッズとペットカテゴリを新たに加えた、遊び心溢れるカラフルなコレクションです。

「ルビファミリー」は、ロックダウンさなかのルブタンが、家族や愛犬と長い時間を過ごす中で、「大人」や「子供」という役割を遊ぶように入れ替えて実験したのがきっかけ。
通常、ブランドが新たなラインを始める時って、結構商業的な匂いがするものですが (ルブタンにも少なからずそういう側面があるんでしょうが)、ルブタンというアイコニックなブランドだからこそできる実験的な提案と規範の破砕という、商業的だけではない、深い意味のあるもののような気がします。
例えば同じくウィメンズライン以外が無いシャネルは「ガブリエル・シャネルが作っていなかったから」という理由ひとつで、メンズもキッズも作らないそうです。フランスのブランドらしい強い美学を感じさせます。
でも、このカラフルなコレクションを見て思いました、これをルブタンだって思う人、少ないんじゃないか?と。そもそもルブタンにファミリーラインが登場していること、知ってる人少ないんじゃないか?と。
従来のルブタンの赤、黒、ゴールド、シルバー、革とスタッズと激しい配色、みたいなイメージからかなりかけ離れているから。
待って、だからブ・スングァンだったの?




空港のスングァンを一目見た時に私たちが抱いた、「ルブタンでこんなカラフルでスポーティでかわいいスタイリング、ありなんや」という感想。まさにそれをルブタンは狙っていたのではないか。
「カラフルなルブタン」「セクシーな女性やラグジュアリーな男性のためだけではないルブタン」をアピールするために、ブ・スングァンが最適解だったんだ……!!!

アジアで一番キュートでポップな存在を探したらブ・スングァンに行き着いたルブタン。 しかも実はスングァンはかわいいもいけるのにセクシーもいけるという稀有な存在。
昼間はカラフルルブタンを推しつつも、夜 (本祭) は王道のセクシールブタンを着こなす。


だからルブタンは、スングァンのぶりっこを禁止しない。スングァンがキュートでヘルシーであればあるほど、意外性が効いてくるから。これもきっと戦略的なことなんだ…!!
女子バレーボールをこよなく愛し、Wonder Girlsの熱烈なファンで、その礎であるBeyoncéや、Adele、Kelly Clarkson、Lizzo、テヨンに憧れ、共鳴し、ガールズグループの過去17年分の曲は大抵歌って踊れるスングァン。男女分け隔てなく友達が多いどころか、女の子に囲まれている時が一番リラックスしていそうなスングァン。
そのベースはきっとママとお姉ちゃん2人に可愛がられて育ったことも大きいだろうし、それはルブタンとの共通点でもある。ルブタンを代表するシューズ「ケイト」の名前の由来であるケイト・モスは、誕生日が同じ1月16日。
セクシーで大胆なのに、同時に大衆的でポップなルブタンと同じように、とびきりかわいくて明るいのに、かっこよくてタフでセクシーという相反する魅力が同居するスングァン。
読み解いてみると、ルブタンとスングァンという一見真逆とも言える両者の間に、「なのに」で繋がる共通点がいくつもあることがわかりました。
ショーにアイドルやインフルエンサーがお呼ばれすると、その商業的な影響力が数値化されるのですが、スングァンのルブタンに関しては、そういうものから解き放たれた、スングァンのキャリアにとっても重要な経験だったのではないか、と思います。
ブ・スングァン、このまま独自の路線を行け。
2025年秋冬では、ルブタンはショーを行わなかったようです。もしまたタイミングが合ったら、スングァンを呼んでくれたらいいなあ……と夢見ています。
なぜなら昼と夜で異なるルブタンに包まれたスングァンの姿を見たいから (止まらない欲)。
あとはMVやステージなどで、ルブタンを履くスングァンが見れたらなあと妄想が捗ります。

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